DATE 2008.10. 2 NO .



『もう……僕を監視しなくていいんですよ……アニス……』

離れた場所に、いた。

『今まで……ありがとう……。僕の一番……大切な……』

近づけなかったから。
私には、眩しすぎたから。

さしのべられた手を取る事も出来ずに、
他にどうすればいいのかもわからずに、

ただ、謝って、名前を呼んで。


「……ス」


見惚れてしまいそうに綺麗な光――


「アニス!」

「……っ、フローリアン?」

「ね、起きて! 一緒に遊ぼう?」

「あ……もう、約束の時間かぁ」

「そ。やくそく、やくそく!」

「わかった。…何して遊ぶの?」

「かくれんぼ!」

「かくれんぼ、好きだね」

「だって、面白かったよ」

「…そっか」

「じゃあ、アニスが鬼」

「えぇ、また?」

「ちゃんと僕を見つけてね」

「……!」

 フローリアンの怖いほどまっすぐな、瞳。

 同じ、色。


――最期だったのに、ね。

近づく事を恐れた私は、あの人に何も返す事が出来なかった。


「…アニスぅ?」

「うん、わかった。ちゃんと捜しに行くよ……待っててね」







≪あとがき≫
 アニスはフローリアンに救われてるといい。同じだからでも似てるからでもなくて、 フローリアンだからな感じで。

 アニメまであともう少し。
 どこまでやるんだろう。はしょりまくって全部やる…やれるのか?





top